静かに進んで行く物語
これまでISHIGUROの作品を4冊読んだのだが、
一度も裏切られたことがない。
彼の文章を読んでいると、
腕の優れた職人が、
ARTISANが時間を掛けて創り上げた彫刻を思い出してしまう。
平均すると4年に1冊発表しているが、
この4年の間にきっとああでもない、
こうでもない、
と考え抜いて作品を彫り上げるのだろう。
彼の作品は、
500ページに及ぶ「THE UNCONSOLED」―STEPHEN KINGならば1年に1作はこの位の長さの小説を書いてしまうが―を除けば、
200〜300ページ程度の作品ばかりである。
この作品も、
ペーパーバックで370ページほどの小説である。
簡単に読んでしまうことはできるが、
心に訴えかけるものは小さくない。


1930年代のロンドン、
上海を中心に描かれている。
少し日本史に詳しい人だったら、
1931年の満州事変、
1932年の5・15事件、
1936年の2・26事件、
1937年の日華事変と近代日本が太平洋戦争に突き進んでいった時代と一致することがすぐに分かるだろう。
ヨーロッパでもヒトラーのナチスが1933年に政権を握っている。
こんな時代背景で明るい小説はなかなか想像しがたいということは、
すぐに理解できるだろう。
けれどもISHIGUROは喚き立てることなく、
いつものように静かに小説を編んでいく。


阿片戦争当時から問題になっていたのだろうが、
欧州列強は中国人を麻薬中毒にしていたらしいことが作中に出てくる。
この事件は主人公の両親に関わってくる問題であることが読み進むうちに分かるだろう。
日本も太平洋戦争中は麻薬を利用して、
資金を稼いでいたとされているが、
この欧州列強の前例に倣ったものと見ていいかもしれない。


ISHIGUROの作品を読むたびに思うのだが、
彼の作品を暗記すれば、
かなり英語力の向上に繋がるだろうと思う。
かなり大変ではないかと、
容易に想像はつくのだが………。
別にすべての現代作家を読んだ訳ではないけれども、
ISHIGUROの文章は恐らく最もきちっとした英語ではないかと考えている。
その上、
作品内容はまったく退屈ではないので、
彼の作品を英語で読むことは値打ちがあるだろう。
When We Were Orphans

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