わたしは、このアルバムが大好きです

コルトレーンの＜Ballads> を好きです、
なんて言ったら、

鼻先でフフンと、
「バラード、
ね〜」なんて、
おっしゃる方がジャズ研にいました。
こーいうお方の鼻もちならない独特の雰囲気がじつにいやになって、

わたし、
さっさとやめました。
　昔のお話です。


でも、
いまでも、
こーいう人っていません？

わたし、
思うのですが、

エリック・ドルフィーと一緒に、
アドリブの限界に挑戦して激しくブローするコルトレーンは、
コルトレーンの一面に過ぎないのに、

それが、
まるでコルトレーンの＜すべて＞、
＜コルトレーンの神髄＞であって、
それを分からないのはコルトレーーンのジャズを聴く資格がないなんて、
思っていらっしゃる方は＜偏狭な、
コルトレーン教の原理主義者＞だと思います。


　ジャズを＜聴かず＞に、
ジャズを＜語る＞のが、
もっぱらお好きなお方だと思います。


ちなみに、
　コルトレーンはこのアルバム以前から、
バラードを好んで演奏しています。

＜テナー・コンクレイブ＞、
＜ソウルトレーン＞などのアルバムをお聴きください。

優れたジャズ・マンは例外なく、
バラードの名手なのです。


このアルバム、
＜Ballads＞に収められた珠玉の名曲の数々を
なんて、
コルトレーンは抑制のきいた美しいサックスのトーンで演奏していることでしょう。

マッコイ・タイナーのピアノ、
ジミー・ギャリソン（一部はレジー・ワークマンに代わります）のベース、
そして、
エルヴィン・ジョ−ンズの繊細なブラッシュの見事なこと、
ほんとうに、
素敵です。


さすが、
コルトレーンのレギュラー・カルテット、
バラードを演奏するとこうなりますよ、
のお手本のようです。

わたし、
惚れ惚れと陶酔してしまいます。


わたしは、
とくに、
ジミー・マクヒューの美曲、
＜Say It Over and Over Again＞、

ジーン・ディポールの超・有名曲、
＜You don’t Know What Love Is＞、
ボブ・ハガードの名曲、
＜What’s New＞、
に胸がしめつけらそうになります。

とくに、
＜You Don’t