本著は、超弦理論、M理論とならんで有力な量子重力理論である“ループ量子重力理論”の専門家向けの解説書である。著者はLee Smolinとともに、この理論の提唱と発展に中心的な役割を果たした人である。
この著書は大学院生向けの「ループ量子重力理論」の教科書ではない。
むしろ、
他を専門とする研究者が「ループ量子重力理論」の概要を知るために向いていると思う。
したがって、
理論を特徴づける高度に数理的な記述、
技術的計算は大幅に除かれている(例外は、
スピン泡モデルの章で、
正準量子重力理論の最重要な問題に関するレビューにおいてである)。
ループ量子重力理論は正準量子化に基づく非摂動的理論で、
摂動論に特有な発散の困難は、
一般相対性理論を正しく量子化すれば生じないという立場、
アプローチである。
これは、
摂動的な超弦理論とは対蹠的であろう。
この本は、
”相対論の基礎”、
”ループ量子重力”の2部と”スピンネットワーク計算法の概要と量子重力理論の歴史”をまとめた付録とによって構成されている。
第I部では、
ループ量子重力理論の背景、
概要、
一般相対論、
古典解析力学、
一般相対論の正準理論および量子論の記述があり、
第II部で必要となる基本概念、
基本方程式を提示している。
しかし、
この第I部で著者の展開する議論は「一般相対論の正準理論に固有な概念的なものであり、
とくに、
時間変数を用いない正準理論と対応する量子論の形式、
量子重力における時間の問題の記述」は未解決な部分もあり、
著者の記述の意図は初学者には理解できないと思う。
そういうわけでこの著書は標準的教科書ではない。
しかし、
第II部はループ量子重力理論の基本概念、
研究成果の現状、
課題などについて明解な解説が記述されている。
たとえば、
スピンネットワーク状態、
面積作用素、
体積作用素の説明は丁寧になされ、
作用素の離散的スペクトル⇒量子化された空間という描像に読者は自然に導かれる。
そのほか、
ループ量子重力理論の応用・・・量子宇宙論、
ブラックホールの蒸発、
ブラックホールの熱力学、
Planck尺度でのLorentz不変性の破れと観測的検証などについての説明も分かりやすい。
この著書は、
初心者のTEXTとしてではなく。
ループ量子重力理論の概要を知りたい物理の他分野の研究者には良き解説書になると思います。
その他の感想
ナメック星
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財務会計のアンティーク化への最後の抵抗?
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2000円で、5GHz対応してしかも電波が強い
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プラス100均カゴでパンを入れても
おいしいです。効果がありそう
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ロシア語の理解が深まりました。
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骨と筋肉の造形美
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「土ごと発酵」も扱っており家庭菜園でも役立つ
WordPressと言うよりは『BizVektor』の参考書
いつものサイズより0.5cm大きめを購入しましたが、ぴったりでした。包装も綺麗にされており気に入りました。