俗論や思い込みから離れ、国際政治について頭を「リセット」する。
藤原帰一東大教授による国際政治の入門書。

入門書というよりは、
国際政治を考えるためのいくつかの分析の切り口を読者に対して問いの形で投げかけ、
読者の自らの頭で考えさせる、
ゼミナールのような本。

この意味では、
新書としてふさわしい本である。


藤原先生に対しては、
いろいな評価があると思う。

しかし、
この本の「結び」に書かれた以下の見方には、
私個人強く強く共感する。

(ちょっと長いけど引用する。
)

「教育問題と並んで、
国際問題は素人の発言が専門家と横並びにされる領域である。
予備知識がなくても誰でも発言ができ、
知識と経験に根ざした分析と知識も経験もない妄言の区別がつかない。
さらに教育問題であれば自分が子どもの頃の思い出とか子育ての実際など何らかの経験をもとにして発言されるのに、
国際問題の場合は経験さえ関係がない。
言いたいことを言えばよく、
言ったことは言いっ放しになるわけだ。

疑う者は、
テレビの国際報道を見ればよい。
片方では北朝鮮を放置してよいのかとか中国に領土を奪われても黙っているのかなどという声が、
またもう片方では日本は戦争への道を歩んでいるとか、
アメリカのいうなりだ、
いつまで従属を続けるのかなどという声が上がり、
その喧しい騒擾のなかで落ち着いた分析がかき消されてしまう。
問題はテレビだけではない。
そのテレビを見ている視聴者からは、
インターネットのブログやツィッターを通じ、
自分の意見と違う者への罵倒が繰り返されているからだ。

ここでは現実と分析の関係が錯綜している。
本来なら、
まず現実を分析し、
その状況認識に基づいて可能な選択を吟味し、
解決が見いだされるはずだが、
ここではまず「意見」とか「視点」があって、
その「意見」が正しいことにされてしまう。
国際問題について行われる議論の多くは、
白い鳥を集めて鳥は白いと言う人と、
黒い鳥を集めて鳥は黒いと言う人との間の争いに過ぎなかった。

「(・・・)国際関係はすっきりした意見や議論で理解できるはずだと多くの人々が確信しているということだ。
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