とりあえずの入門編、一部読者が混乱するような記載あり

Windows Server 2012は機能はもちろんですが、
GUIがまたまた変更されており、
2003・2008と経験されてきた方には戸惑う点が多いはず。


（私もそうでした）

いままで普通に表示されていた「スタート」メニューもどこにあるかわからないような状態ですが、
本書ではそこも含めて丁寧に解説しています。


OSのインストールから、
基本の共有フォルダ設定、
ローカルグループ／ユーザ管理から、
2012で強化された仮想マシン（Hyper-V）などについても一通り解説しています。


歴代のWindows Server製品の経験者から、
初心者まで一通り使える構成となっています。


しかし問題点が一つ。


第6章 アクセス権の管理とサーバーの運用
P.151…1 ファイルを作成者以外が読み取れないようにするには
P.157…2 ファイルを作成者以外のユーザーでも読み書き可能にするには

この2か所ですが、
Windowsのアクセス権管理をしたことがある人ならだれもが戸惑う「拒否」権限でのアクセス権について説明しています。


「拒否」のアクセス権は、
使いどころを間違えると管理が非常に煩雑になり、
管理者が混乱する元となります。


初心者向けであるはずの本書で、
なぜ普通に「許可」のアクセス権を中心に解説しなかったのか良くわかりません。


経験者ならわかるような内容ですが、
2012が初めての人は絶対に混乱すると思います。


全体的にわかりやすかった分、
上記の「拒否」アクセス権のところがマイナスポイントだと感じました。