とことん優しい化石燃料シリーズの最新作

今日から物知りシリーズの化石燃料の一つ石炭の本

化石燃料シリーズ（石油、
天然ガス、
そしてこの石炭）は、
東大名誉教授でもあり
長年実業の世界で活躍してきた藤田さんが監修されているせいかとても内容が幅広く濃くそして、
熱いです。


この本の構成は、
まず石炭とは何かという所から始まって、
採掘、
そして石炭の使い方
石炭はそのままでは環境に優しくないという性質を持っているので、
使い方に３章も
割いて解説しています。
最後の２章は天然資源としての国際情勢の解説、
石炭の将来と
他の化石燃料シリーズと同様、
幅広い内容を扱っています。


他の化石燃料シリーズもそうですが、
とても親切な丁寧な作りの本ではあるのですが、
なんせ
これだけの内容を漏れなく埋め込んでいるため、
子供が読んでもわかるような内容では残念ながらありません。

しかし、
さすがは石油畑を長年勤めてきた藤田さんだけに、
資源と環境についてどのようにすれば
良いのか、
日本という国の資源の観点から考えた立場というのが「とことん」よくわかる本です。


生活の隅々まで関係している石油と違い、
今や立場が薄い石炭を扱ったこの本を手に取る人は
あまりいないような気がします。
しかし、
だれも振り向かないことに価値を感じ、
以前の様な
「黒いダイヤ」を見つけ続ける人にとってはとても良い本では無いかと思います。