下巻に期待

＜上巻のみの評価＞

ここ何作かに比べればいくらか面白くはなったが、
依頼人の爺さんが「借金取り」というキャラで、
それが今までに無かったのでＤとの絡みが少し新鮮に感じたくらいで、
肝心のシナリオの方は特にこれと言った盛り上がりも無いまま上巻終了。


相変わらずＤが無敵すぎて(神祖関係以外なら)どんな敵が出てきても、
ほとんど苦も無く斃してしまうので戦闘シーンに緊張感が無い。


それでいて肝心のところで依頼人の傍におらず、
一行を危険に晒してしまう等、
シナリオ展開の都合を鑑みても、
「今、
そういう展開にしないといけなかったのか？」という疑問が湧くシーンが多い(特に貴族のお宝を探しに行くシーンなど、
今後の展開とも関係無さそうだし、
ただの肩透かしで終わるしで、
何のためにあんな巨鳥と戦わせてまでＤとパーティを分断させたのか分からない。
普通はＤのいない間に「メインキャラ同士の共闘や助け合い」を描くことで、
各人物を深く掘り下げるところだが、
このシーンが短すぎる上に、
それぞれが得意武器を失っているところなので、
ただ左手に助けてもらうだけ、
という情けない謎展開)。


今回は上巻という事もあってか、
ボスキャラも名前しか出てこなかったが、
人間相手に借金を踏み倒したり、
金貸しをしてるようなゼニゲバ貴族という設定にも違和感。
単に変人貴族というだけじゃなく、
「神祖に気に入られている」という設定込みで、
ちゃんと伏線を消化して欲しいところ。
下巻に期待。