清楚だが妖艶なる若尾文子の美
まず見終えて思ったのが、
題名は「夫が見た」より、
「妻は知った」の方が内容的にしっくりハマる気がしましたね。


最初の「つかみ」からOKで、
湯舟につかる入浴中の若尾文子の場面から始まり、
艶っぽくハリのある素肌を見せてくれています。


ただし裸身の背中や乳房の一部が映る場面は直感で「代役」だと感じました。
なぜなら実際に映る若尾よりやや肉付きがいいし、
身体の線も少々崩れた感があり、
なんとなく違和感が

先の入浴後に夫から帰宅出来ない旨の電話連絡をうけ、
途端に失意に沈みこむ若尾の表情だけで、
彼女の満たされない心の虚無感と身体の疼きを十二分に表し、
台詞少なに主題の土台作りを一気に成立させる増村保造監督の演出は見事だし、
驚異的です。


そして、
92分とタイトにまとめられた本作の無駄のなさが以後の展開にも期待でき、
大変素晴らしい導入部だと感じ入りました。


しかし、
そのタイトな仕上がり具合が裏目に出たと感じる箇所も。


後半、
着々と敵対買収を目論み、
あと一歩と攻め入った段で心変わりする田宮二郎の内面の変化を表現しきれていない側面もあり、
演出上の「余白」と言うか、
「遊び」と言いましょうか、
はたまた「のりしろ」、
いわゆる「タメ」を削りすぎたが故に、
表層で物語が進むだけで、
なんか無機質に感じるなぁとも。


スムーズに進む展開を歓迎したい半面、
重大な場面で余裕を持った「間」も期待したいみたいな、
「贅沢」で「わがまま」な気持ちが同時に出てきました。


それでも主演の若尾の心情と変化、
それに伴う吹っ切れた行動はよく理解できるように演出されていますので、
あくまで田宮は「引立て役」の立ち位置で、
だから心情面は淡泊な扱いだったのかもしれません。
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その他の感想

まさに"堅牢"そのもの。買って良かった(*’ω`*)
取り換えは簡単にできました。
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他に選択支がないので
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