ディレイはやまびこ、リヴァーヴはドーム、

それではこの反響エフェクターは、

何を再現しようとしているのか、

なかなかイメージがわかずに最初は混乱しました。


BOSSが往来の空間系エフェクターとは違う、

新機軸として打ち出したtera echoですが、

斬新さゆえに理解を得るのはかなり難しい音響効果となっています。

一度音を鳴らしたあとにディレイのように何度も繰り返しながら、

リヴァーヴのように遠ざかっていくような不思議な反響です。


何度も試奏して、
結果的に近いと感じたのは、

細めのパイプの中での反響です。

ギターエフェクターよりは、
キーボードのモジュレーション効果を
想像する人も多いかもしれません。


小さくて細い空間の中では、
音は対面した壁に反射しながら遠ざかっていきます。

ディレイタイムを短くした時のように細かく反響しつつ、

かつ、
リヴァーヴのように奥行きを感じさせる効果です。


現実ではどのようなものかをシミュレートできないと、

購入をためらうかも知れませんが、
一度状態が想像できると、

実際の演奏ではどう使えばいいかわかりやすいかもしれません。


今までの空間エフェクターよりは、

フランジャーやフェイザーのように
飛び道具的な要素があるので、

使う状況や人を選ぶのは確かですが、

使い方によってはこれ単体だけでかなりの表現力があります。

ライヴハウスだけでなく、
路上でこの音が聞こえてきたら
思わず振り向いてしまう人は多いはず。


BOSSの最近のエフェクターでは、

個性、
完成度、
利用価値など、

特に注目に値するものだと思います。


しかし、
理解されないままなくなってしまうかもしれないくらい個性が強いものなので、

興味のある方はとにかく楽器屋で試奏してみることをオススメします。

普通楽器は音を出してから買うもので、

ネットで突然注文する人は少ないかと思いますが、