「哲学は実践を伴うべき」ということには賛同するが、「思想のつまみ食い」感はまぬがれない
初めに断っておくと、
評者はどちらかと言えば國分氏のファンである。

その上であえて本書については批判的レビューをさせていただく。


娘さんとの憩いの場であった東京都小平市の雑木林が、
きわだった必要性の薄い道路(都道)の建設予定地になっており、
また、
その決定に住民は一切関われないことを知りショックを受けた著者は、
住民らと共に住民投票による建設反対運動に乗り出した。

その顛末を記しつつ、
今回の経験を踏まえ、
また哲学史のおさらいを交えながら、
これからの民主主義がどうあるべきかを論じたのが本書である。


前半部分が著者の実践レポートとなっているが、
白眉は理論面を述べた後半部にある。

著者の問題意識は明白である。
議会制民主主義において、
主権者である国民/市民は立法府に代表者を送り込むことができるが、
複雑化する社会システムによる統治の下で、
「事実上の決定」の多くは行政によって下されており、
住民はそれに一切の参画が許されない。
これで本当に民主主義と言えるのか? 行政府の決定に住民が参加できる制度を作るべきではないか。


著者は主権者たる国民が、
立法府の決定にのみ関与することとなった淵源をホッブズによる主権概念の確立に求める。

そして、
それを根底から覆すのではなく、
補足・強化していく形で行政府に関わるための制度を作るべきと述べる。
依拠するのはドゥルーズである。


以上、
一読して議論が乱暴で中味が薄いな、
というのが正直なところだった。

著者の主張は、
近代国家のそもそもの初まりと最先端のドゥルーズの議論を無理やりくっつけて中抜きしたもので、
主権の成立のあとの国民国家、
資本主義という概念が抜け落ちている。

例に即して言うと、
小平市の道路についてだけ住民に決めさせよ、
という理屈は成り立たないし、
そうであれば、
あらゆる決定に住民を参与させよ、
ということになるが、
そうなるとゴミ処理場や原発、
飛行場などはどこにも建てられないことになってしまう。

法令という一般原則・上位のルールについてのみ国民/市民に決めさせて、
具体的な利害調整は政治家や行政が担うというのが、
近代民主主義国家というシステムの合理性であろう。
来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題 (幻冬舎新書)

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