意外とここでも評判がよかった「GODZILLA/ゴジラ」

いかにもオリジナル「ゴジラ」の再来を彷彿とさせた予告編とは裏腹に、
蓋を開けたら６０〜７０年代のチャンピオンなゴジラだった「GODZILLA/ゴジラ」・・・やっぱりグローバル・スタンダードのゴジラはGOOD GUYだったのだ。

日本と違って再放送のさかんなアメリカでは８０年代、
９０年代にも、
その頃日本ではほとんどTVで見ることができなかったゴジラやガメラやもろもろの日本特撮映画をがんがん放送しており・・・核反対のイデオロギーの欠如したこの世界ではゴジラもガメラもウルトラマンも等しく正義の味方だった。

反核のイデオロギーの欠如を責めること、
嘆くこともできましょう・・・しかし、
日本でもキングコングと世紀の対決（ショー）をした時点ですでにゴジラは原点のイデオロギーから逸脱しており、
外国人のことをとやかく言うことはできません。

しかし、
イデオロギーから離れたことで、
コジラはその代わりとして日本の復興、
経済成長を共に歩み、
公害などの社会問題を共有する「友」となったのです。

平成に入って復活したシリーズはゴジラ映画なので、
それなりに楽しむことにしてきましたが、
上っ面の原点回帰の反核イデオロギー復興を唱えながら、
ひたすらゴジラをいじめ続ける展開（特に大森一樹監修のVSタイトルもの）は、
一度「友」となったゴジラから昭和で受けた恩を仇で返すようで、
根底的には不愉快さを感じたものです・・・。