面白かった！次巻が楽しみで仕方ない！

清家先生の新作、
楽しみにしていました！期待通り、
いや期待以上に魅力的で面白かったです！
このお話は清家先生があとがきに書いている通り、
なんちゃって大正ロマン×ミステリー×ファンタジー（結界とか魔術）なラブストーリーでした。

正直ミステリー要素は薄く、
容易に予想できるものでしたが、
私は少女小説に推理小説のようなクオリティーを求めていないので特に問題なかったです。

大正ロマンファンタジーという世界観での有紗と京四朗の関係や有紗と家族のやりとりが面白く、
それだけで満足でした。
また、
京四朗の意外な家業や結社の陰謀などお話が膨らむ要素も面白いと思いました。


キャラクターについて。
主人公の有紗は好奇心旺盛で正義感の強いしっかり者の貧乏お嬢様です。
読んでいて気持ちが良いヒロインだと思いました。
ものすごく簡単に言えば、
淑やかさと長女気質を足した日本版ミレーユといった感じです。

ヒーローの京四朗は9歳年上の静かで無愛想な人で、
我が道を行くタイプです。
が、
元軍人な上に子供時代に有紗と何かあったようで（有紗は彼により忘れさせられている）、
そんな素振りは本人の目の前では見せないけれど彼女に対して何やら並々ならぬ想いがあるようです。
京四朗の台詞にときめきまくりました！
京四朗と有紗は陰と陽、
マイペースとしっかり者、
理性的とお転婆、
青年と少女、
兄を持つ（他にも兄弟いるかもしれませんが）弟と弟を持つ姉、
金持ちの跡取り息子と貧乏お嬢様…というなかなかに萌えるカップルだと思いました。
ふたりの主従関係も良い要素になっていました。
指輪の呪いにより、
触れたいのに触れられないとか何かしてあげたいのにできないとかじれったいけど萌えます。
関係がヒートアップした時にこれが良いエッセンスになるんだろうなあと今からわくわくしてます。

有紗を溺愛する叔父の馨や、
謎めいた警察の伏見も魅力的でした。


挿絵はもうさすがとしか言えません！ねぎしきょうこ先生の絵は本当に美しいですね。
メイド服もドレスも袴も素敵で、
有紗は可愛らしいです。
京四朗はスーツ姿が上品でかっこよかったです。