大阪都市写真集

まず表紙写真に惹かれる。
新建築社の本だから建築業の人にも納得の解説、
ビルに込められた哲学まで教えてくれる教科書のような本。

例えば表参道の建物の床面積を積み上げるとこのビルになると言われると、
超高層にする意義を改めて考えさせられる。

しかしこの本にはそれ以上にビジュアルで訴えようとするビル本体や周辺から見た風景の写真が前編にわたって入り、
さながら大阪都市写真集のつくりになっている。
美しさ重視のカラーでないためやや実物よりトーンは落ち着いていて、
本当はもっと綺麗なのだが、
とはおもうが
この社の方向では仕方はないだろう。
シーザー　ペリが世界に建てた（デザインした）ビルはたくさんある（中之島にも愛宕にも）が、
この作品は
IFC２と並んで傑作だ。
見続けて飽きない。
外から見ただけではわからない中身の凄みをこの本は教えてくれる。