再録記事が多いのが残念

2年ぶりとなる晋遊舎の文房具批評ムック誌。
あらゆるモノを批評する月刊誌「MONOQLO」の特別編集という位置付けで、
同誌2012年2月号と同年11月号から文房具に関する記事の再録がちょっと多いです。


紙面は単に商品の写真を並べるのではなく、
実際に使用し検証した上でポイントを解説して批評する記事が中心です。
新製品も勿論ですが、
2年前の低粘度油性ボールペン3種類の比較の再検証も行われ、
検証方法が変わったことを考慮してもこの意外な結果が興味深かったです。

筆記具以外では、
カルト的な人気があり持つことがステータスと言われた某高級手帳について近頃は仕様変更という建前の改悪によって品質と信頼を著しく損なっていることを指摘し、
圧倒的なコストパフォーマンスを誇る某100円均一ショップのコピー商品の方を高く評価していることに笑ってしまいました。
使う側の視点で品質と価格に見合わない商品や、
デザインだけやアイディア先行で使い勝手の悪い商品は容赦のない評価が下されています。


広告一切無しを謳う通り、
広告主に配慮して奥歯に物が挟まったような記事や好意的にしか書けない事にも臆せずにちゃんと批評する編集姿勢に好感が持てました。
(広告無しと言っても表紙裏の靴メーカーとサイパンのリゾートホテルの広告は文房具と直接関係無いので不問でしょう)