単なるスキル本ではなく教えるために本当に大切なことを感じさせてくれた

現役高校教師にしてビジネス書作家、
栗田先生の待望の第2作！

この本は学校の先生や学習塾の講師の方向けに
教育の現場では必須スキルとなる「板書」と「話し方」について
まとめられています。


『板書』
本書の中に板書時の効果的な矢印の使い方や
箇条書きの効果（KISSの原則）などについて書かれているところがあります。


生徒側の立場で考えると、
授業中に先生が書いた板書を一生懸命に写し取って
後々それを見ながら復習をするわけだから、
後で見返した時に要点や因果関係などが
うまく整理されていた方が良いに決まってます。


箇条書き、
キーワードを矢印で結んだりしながら「流れ」や因果関係を図解し、

その中で重要なポイントは何かがひと目で分かるようになっていることが
板書において大切な点ではないかと思うのです。


この本の中では、
生徒側の視点を意識しながらも
「どのようにしたら」分かりやすい板書が出来るかというスキルが
惜しげもなく公開されています。


書かれているスキルについては、
栗田先生が現在進行形で実際の教壇に立って
実践しているものばかりだと思うので、
試してみる価値は充分あるのではないでしょうか。


『話し方』
栗田先生が図書館などで行われている子ども向けのお話し会や
ビジネスマン向けのセミナーなど、
学校の先生にとっては
ある意味、
異業種から学んだ話し方のスキルが書かれています。


このように「教育界」という狭い世界だけにとどまらず、
異業種からも
良い点や活かせる点を学び、
教育の現場にフィードバックしている
栗田先生の姿勢には私も見習わなければと思いました。


話す際の声の大きさ、
話すスピード、
間の取り方という基本的なことから
褒め方、
叱り方についても言及されています。


読んでいて「なるほど」と思ったのは、

「話さないこと」を決めるという点。