功罪相半ばする一冊
 日本語の起源という日本語学最大のテーマに挑む一冊。
伝統的な国語学の範囲における係り、
五七五七七の短歌の形,カミ,アハレ,サビといった単語の精神文化的研究は大変示唆に富むものであり、
読むべきところが多い。

 しかしきわめて残念なことに、
日本語の起源をタミル語と、
比較言語学的な手続きを全く経ずに強引に結び付けているが、
全く理解に苦しむところである。
大野氏の師である橋本進吉先生は草葉の陰でどう思われているだろうか。

 一部で「クレオール」という用語や概念を振り回す傾向があるが、
クレオールを理解していないと言わざるを得ない。
近年の対照言語学や言語類型論の観点からも、
タミル語以上に日本語との文法の類似性を見せる言語はすでに相当数報告されている。
タミル語の文法のみを取り上げる理由はない。
また、
いつ、
どのようにしてタミル語をはなす人々が日本列島に到達したのか。
また、
その間に中間にあたる言語が存在しないのはなぜか。
大野説に固執し、
不要な論難を行い、
これまでなされてきた誠実な言語学の努力や成果を侮辱する人々は以上のような疑問に答える義務がある。

 大野氏の文体は非常に流麗であるので、
多くの人々には一見説得力があるように見えるようだが、
比較言語学的にはほとんど意味がないものだと結論せざるを得ない。
岩波新書という権威と入手のしやすさから、
本書が多くの言語学の素人を惑わせているとすれば、
その罪は重いといわざるを得ない。

 個人としての氏の逝去は悼むし、
古典文法の功績について、
評価すべき点について評価するのはまったくやぶさかではない。
しかしもはや、
なぜこのような「トンデモ」本が出版され、
一定の認識を得るという悲喜劇が起こったのか、
出版や学術研究のありかたや集団心理について解明する時期であろう。


 学術的なタミル語説の検討については、
次のような書籍を読まれることを薦めたい。

堀井令以知 「比較言語学を学ぶ人のために」
村山七郎 「日本語タミル語起源説批判」
安本美典 「新説!日本人と日本語の起源」
日本語の起源 新版 (岩波新書)

その他の感想

良かったわァ~(^○^)
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