まだまだ日本には素晴らしい観光資源がある

本書は、
フェイスブックページをもとに作られた前書「死ぬまでに行きたい！ 世界の絶景」の姉妹篇として編集されたもの。
「死ぬまでに行きたい」と言われても、
そう簡単に海外の絶景を見に行けるほど、
時間的・経済的余裕のある人は少ないかもしれないが、
ここで紹介されているのは東京から２泊３日、
往復交通費などを入れても６~８万円ほどで行けるような場所が中心である。


写真のインパクトに加え、
本書が優れているのは、
お勧めの季節、
現地予算、
絶景への行き方など、
コンパクトではあるが、
「痒いところに手が届く」情報が上手にまとめられているところ。
加えて、
フェイスブックファンの血の通ったコメント（主に、
その絶景を旅行した旅人や絶景の地元の人から）が、
本書に厚みと彩りを添えている。


国土交通省によれば日本国内の旅行者はここ数年減少傾向にあるとのこと。
交通費・宿泊費などが海外旅行とさほど変わらなくなってきていることも原因の一つだと思うが、
日本の魅力を十分に伝えられていないこともあるのではないか。
ここに紹介されたように、
日本全国にはまだまだ知られていない観光資源が豊富にあるのだ（日本人よりも外国人個人ツアー客のほうが、
日本の田舎の魅力をよく理解していたりもする）。


お気に入りの風景を見に行くのもよし、
夜寝る前に開いて空想を膨らますのもよし、
気に入ったトピックをwebで調べてみるのもよし、
いろいろな楽しみ方ができる本だと思う。