高島さんにしては

　M8、
TSUNAMIの作者、
高島さんの著作です。


　南海トラフ巨大地震のシミュレーションを書かれています。

　関東、
中部、
紀伊半島、
四国、
九州。
各県の被害予想から、
実際の
小説風の予想現実を描いています。


　この作品でもコメントされていますが、
戦争中に発生した東南海、
南海
地震の被害が、
戦争中であったため、
記録に乏しいのが痛い。


　色んな作品で、
安政大地震の様子を知ることが出来ますが、
竜馬が行くの
中では、
意外に被害が少なかったのか、
実家に手紙は書いていますが、
竜馬は
あんまり心配することなく、
千葉道場で修行しています。

　意外に被害が大きかったのが、
吉宗の時代の南海大地震。
これは時の行者で
描かれています。

　何と言っても記録小説と言ったら吉村昭。
関東大震災、
三陸海岸大津波の
二作は、
圧巻です。

　M8、
TSUNAMIは、
吉村作品に迫る凄さだったのですが。


　上記の作品群に比較すると、
どうしても。
詳細な、
精密なシミュレーションが
持ち味の高島さんとしては..、
と言ったところ。

　70点。
高島さんだからこそ。
吉村作品を超える可能性を期待しています。