天才物理学者の超人的自叙伝

数多くの論文等を作成されたご経験に裏打ちされた興味を引かせつつ、
とても読みやすい文章であったため、
あっという間に読み終えました。


何度となく大変な苦労をされているのですが、
それが重くなくさらっと書かれているあたりは、
まさにポジティブな生き様を感じさせてくれます。


また、
大学で素晴らしい突出した成果を出し続けつつ、
環境の変化、
結婚、
子育て、
闘病などを両立という生易しい言葉では言い表せないほど、
凄まじい情熱と執念でやり遂げています。

もう超人という他ありません。


一般の人からはあまりにもかけ離れているため、
絵空事のように感じてしまうかもしれませんが、
常にアグレッシブに様々な出来事を乗り越えていく姿に羨望と共に胸のすく思いも感じさせてくれます。
本当に物語のようです。


明治・大正・昭和(＋太平洋戦争)の話もあり、
NHKの朝の連続TV小説にも取り上げられそうな波乱万丈な内容ですが、
研究の内容が出てくるとなると一般視聴者の受けが難しいかもしれません。


冗談はさておき、
女性の立場が弱い時代から懸命に生き抜き、
輝き続けておられる一人の天才物理学者の「侠気」あふれる自伝は楽しめると同時に自分の生き方についても考えさせてくれると思います。