30周年版の感想

山下達郎さん1983年発表のアルバム「メロディーズ」です。

30周年にあたり最新リマスター＋ボーナストラックで再発となりました。


「夏だ、
海だ、
タツローだ！」というイメージからの脱却を図ったとのことですが、

オリジナルは6月の発売だったこと、
「悲しみのJODY」「高気圧ガール」と
所謂「夏歌」から始まること等の要因から私は夏らしいアルバムと受け止めました。

そうなると妄想は留まるところを知らず「夜翔」は熱帯夜の幻想のようなイメージとなり、

「ひととき」は夏に木陰で過ごす情景が頭の中に刷り込まれていきました。

山下さんのファンクラブ会報で「ひととき」を「冬歌」として挙げている人がおり、

（多分「クリスマス・イブ」目的で冬に購入して聞いた人だったのでしょう）
同じ曲で個人毎に抱く印象はこうも違うものかと驚いた記憶があります。

ラストが歴然と冬歌の「クリスマス・イブ」ですが、

「さらばシベリア鉄道」がラストの大瀧詠一さんの「ロングバケイション」を
聞いていたためか違和感はほとんどありませんでした。

今聞いても夏に聞くのにぴったりのアルバムとして何の抵抗もなく受け入れられました。


ボーナストラックも懐かしさと新鮮な気持ちを持って楽しむことができました。

11「SOUNDS WITH COKE THEME」は同名ラジオ番組のオープニング曲でFC通販CDで披露済み。

余談になりますが、
この番組は山下さん自身の他、
山本コウタローさんもパーソナリティーを務めたことがあり、

山本さんが山下さんの不遇時代、
数少ない理解者であったことを思うと奇妙な縁ではなかったかと思います。

12「高気圧ガール(Long Version)」は30年前の「サウンドストリート」で一度かかった幻の音源、

エディットで12インチシングルを想定したかのように長尺のバージョンに変貌しています。

13「BLUE MIDNIGHT(1st Mix)」はシンプルなアーリーミックス。

「FOR YOU」の収録候補だったそうですが、
残念ながらその時点では発表されませんでした。