著名ケインジアンによる非常にバランスの良いデフレ論概説。お勧めです!
私はルーカス批判後の「マクロ経済学のミクロ的基礎」華やかなりし頃の経済学徒でありましたので、
(吉川先生のような)ケイジアンの議論にはやや斜に構えがちなのですが、
殊本書に関しては一読して感服することばかりでした。


デフレ論争やデフレの歴史的事実の紹介に続き、
経済学の中では比較的古い起源を持ち、
現在に至るまで経済学のメインストリームとして命脈を保っている貨幣数量説が様々な局面(例えばイギリスの大不況期の1890〜96年)で実証的に成立していないことが主張されます。
さらに、
ゼロ金利下でも貨幣数量説的メカニズムが作用するとする(リフレ理論の代表である)クルーグマン・モデルを批判的に検討を加えています。
この辺りは、
関連の学説(史)説明として非常に理解し易い記述だと思います。

また、
ケインジアンらしく、
製品価格がマークアップ原理で決まることを前提に、
インフレ率は名目賃金・為替レート・輸入原材料価格の増加関数、
労働・原材料生産性の減少関数となることを示し、
最近20年の先進国の中で日本だけがデフレに陥っている主原因として、
名目賃金の下落幅が欧米よりも大きいことが主張されています。
代表的家計・企業の最適化行動からマクロ経済を語ろうとする(少し前の?)主流派経済学から見れば異端的な議論にも見えますが、
非経済学者にとってはむしろ本書の定式化の方が実感に合うように見えます。
失業率の上昇を受け入れて名目賃金の切り下げを防いだ欧米流と、
非正規雇用の拡大・ボーナスカットで一種のワークシェアリングをやって名目賃金を切り下げてきた日本流雇用スタイルの差が、
「日本だけデフレ」を招いた可能性は大いに考えられるでしょう。


加えて本書が素晴らしいのは、
ルーカス批判以降の主流派のあり方を批判しながら、
極端な言説(例・デフレは実質所得を高めるので良いことである、
マネーサプライ増加政策は全く効き目がない、
経済成長率は生産年齢人口構成比で決まる)をも排しており、
主張がありながらもバランスの良い記述になっている点です。
結びにある通り、
「古いマクロ経済学が役に立つ」という強い主張も、
本書読了後には納得できる気持ちにさせられます。
星5つでお勧めです。
デフレーション―“日本の慢性病"の全貌を解明する

その他の感想

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