日本語で読める近代政治哲学史の概論的な講義として随一の素晴らしい作品
ハーバード大学で長年ロールズが行なった政治哲学の講義録を編集した著作。
既に出版されている(道徳)哲学史講義と対になっており、
独自の見解を抑えてテキストに沿った純粋な哲学史の講義となっている。
ホッブス、
ロック、
ヒューム、
ルソー、
J.S.ミル、
マルクスとロールズ自身が計画した一連の講義に加えて、
さらにシジウィックやバトラーの講義が付属されている。
私の知る限りでは、
日本語で読める近代政治哲学史の概論的な著作としてはこれほど面白く読めるものは他にないように思う。
ロールズに興味のある人だけでなく近代政治哲学史に興味がある人にも是非お勧めしたい。


下巻はロールズの計画した一連の講義の残りであるJ.S.ミル、
マルクスの講義と、
関連した講義であるシジウィックとバトラーの講義が収められている。
もちろんこちらでもテキストに沿った哲学史が全面的に展開されている。
ロールズが好むJ.S.ミルは当然ながら、
他では言及が稀なマルクスもロールズの批判対象である功利主義の代表であるシジウィックであれ、
先入見が排された見事な講義が展開されている。
マルクス講義などは、
どうせロールズの得意なものではないだろうと高をくくっていたら、
案外ときちんとした分かりやすい講義だったので驚いた(資本家と労働者が一致すれば原理的に剰余価値はなくなるという指摘にはむしろ感心した)。
補遺のシジウィック講義も功利主義入門として優れていてとても勉強になった。


ロールズの政治哲学史講義は全体として読み物としてとても良くできているが、
ただバトラー講義だけはロールズ理解のための資料みたいな感じが強くて、
読んでいて面白いものではなかった。
とはいえ、
バトラー講義は単なる資料なんだと割りきればいいだけなので、
そこは問題ないだろう。


この政治哲学史講義は「ロールズの…」という冠を無視してもその価値が一切下がらないほど、
概論的な講義録として優れている。
単に学説を並べただけの政治哲学史に飽き飽きした人には是非この著作を読んでもらいたい。
政治哲学史がいかにして現代においても意義を持っているのかをこれほどに力強く理解させてくれる著作は他にはない。
ロールズ 政治哲学史講義 II

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