アメリカ理解には欠かせない要素

過去米国勤務を経験した中で、
時々黒人差別について考えさせられる場面があった。
その根源になっているのは何か？という問いかけに就いて適切な回答を得られるのが本書だと思う。

特に第二章　奴隷としての生活　は興味深く読んだ。
当時の米国では南・北にて奴隷制度に関する意見が大きく分かれており、
自由な黒人になる為に地下鉄道というルートを使って北に行った人が多くいたことも本書を通じて知った。

ｱﾌﾘｶ系ｱﾒﾘｶ人は過去多くの苦難を乗り越えて、
逞しく、
陽気に生きている。
だが、
その背景には暗く苦痛に満ちた経緯が有る、
我々日本人では分かり得ないような困難を克服してきたと思うと一種の敬服に値する。

本書を読んだ後、
ｱﾝｸﾙ・ﾄﾑの小屋の再読、
ﾄﾞﾗﾏ『ﾙｰﾂ』の再視聴、
猿谷要氏の著書の拝読等に繋がった。
次回米国勤務前には十分な知識を体得したい。
それによりｱﾌﾘｶ系ｱﾒﾘｶ人に対する接し方も更に変わってくるだろうと思う。