待ちに待った真打ち！

中生代編…どれだけこの時を待ったか。

古生代編も勿論大好きでハートを撃ち抜かれた素晴らしい内容だったけど、

やはり古生物の真打ちといえば中生代、
大恐竜時代！
販売前のレビューを見た時から本当に楽しみにしていたけど、
まさに期待を裏切らない内容だった。


古生代編の時からの思いもよらない現代の風景や人物との組み合わせ、

背景に紛れる他の古生物やユーモラスでありながら押えるところは押えた解説文という基本はそのままに、
ボリュームはぐんとアップ。

恐竜のみならずその他の古生物たちのフリーダムっぷりが最高に心を震わせる！
洗濯物として干されるツパンダクティルス、

エサに釣られて田植えが済んだばかりだろう田んぼを踏み荒らす剣竜類の皆さん、

そば打ちの綿棒に自ら志願したカガナイアス、

穴に嵌ってなんとも言えない表情のグアンロン、

そして錦帯橋とあまりにも美しく調和した…ここからはぜひ本書を確認して頂きたい。

錦帯橋との一枚は、
個人的に最も好きなシーン。


今回も文句のつけようもない素晴らしい内容だったが、

多分多くの方が違和感を持つことになるだろう「ティランノサウルス」表記だけはちょっと残念だった。

群馬県立自然史博物館の監修が入ると、
ティラノサウルスはラテン語表記における正しい発音であるティランノサウルスになってしまうのだが、

ハッキリ申し上げてカタカナ表記に日本語発音でティランノサウルスは申し訳ないが非常に…違和感が凄い。

ティランノサウルスの方が正しい表記に近いのは百も千も承知だが、

日本人の9割以上がティラノサウルスで育っている現状、

ここは曲げてティラノサウルス表記で行ってほしかった。

残念なのは本当にここだけ。
あとは満点と言っていい傑作。

老若男女全てにオススメしたい。