読後、決して“他人の妄想を嗤ってはいけない“ そう思いを新たにしました。

にわかに信じがたい突飛な妄想でも本人には事実、
それを有り得ないと一蹴するのはその人の人生
そのものを否定することと同じ、
薬物に支配されてしまっても人間の成分は肉体と尊厳であることにいささかも変わりはない、
自らも覚せい剤依存の経験を持つ著者が乾いた笑いと冷徹な分析で人間の正常の真反対を解き明かしていく。