個人的には決定盤

ショパンの協奏曲を、
初めて聴いたのがこの名盤であったため、
私は長いことアルゲリッチから離れることが出来ませんでした。

その後ようやく他の演奏も聴けるようになりましたが、
好みの問題は別として、
いまでもこの盤が最も優れていると思います。

アルゲリッチの高度な技巧、
自然で豊かな情感、
適度なロマンチシズム、
何をとっても超一流。

そしてこれは女性の演奏です。

力強く迫力満点ですが、
角のない柔らか味を帯びた女性の演奏です。

アバドの名指揮もアルゲリッチのピアノを引き立ています。

１楽章でピアノとホルンの音が美しく溶け合う部分がありますが、
そのホルンがよく響いています。

私は、
ここでホルンが詰まって音の出なかった盤を2つほど聴きました。

アルゲリッチは時にテンポが走る傾向がありますが、
アバドがよくリードしセーブしています。


リストも素晴らしいです。

なんてかっこいい曲なんだ！なんて見事な演奏なんだ！
としか言いようがありません。

このあとに幾つも名盤が出たかもしれませんが、
私にとっては本盤がベストです。