彦一ふたたび

草なぎ剛のいつもと違うものをみて、
またその底知れぬ魅力に酔いしれた。


翼彦一は再び裏稼業とそこが手がける介護の世界に足を踏み入れる。


しかしそこは介護という言葉とは程遠く
お年寄りを言葉巧みに引き寄せた吹き溜まりでしかなかった。

彦一が任されたのはそこにいる人々から定期的にお金を巻き上げること。


最初はあまり深く関わるつもりはなく淡々とこなしていたが、
やがて
飽き足らなくなり施設というには程遠い場所を改築しようとしていく。


ここからお年寄りたちに気力が生まれる。

毎日ただ寝ているだけだった日々から生きる気力を取り戻していくのだ。


しかし話は組との対立、
大規模な町作り計画に彦一を巻き込んでいく。


そこでこの作品は「幸福とは」ということを問う。

施設がいいか、
家族といることなどそれぞれ家族の思惑でなく
何がもっとも幸せな選択なのだろうと。


もしかすると翼彦一という男は
平成の乱世が求めるアンチヒーローなのかもしれない。


作品もテンポがよく、
役者陣も草’gをはじめとして魅力的に
描かれており楽しめる。

意外にチョイ役な人まで豪華キャストで、
この人がこんな役をと
なっていたりするのも見所。

あとから想像以上の余韻が来ることも最後に。