「見えないけれどある空間」・身体になじむ幸福な空間
著者は小さいとき、
三人兄妹同居の六畳間がきつくて、
しかしどこか広い空間を求めるわけにはいかず、
机と椅子の上に画板をわたし、
毛布をかけて、
洞窟を作りだし、
そこで生活をしてみたそうです。
その心地よさ。
この世には、
見えない空間がたたみこまれているという発見をします。

 子どもというものは押し入れが好きだったり、
小さな秘密基地を体に合わせて作りだしたりして、
逆にとほうもない空間を手に入れます。

 冒頭のこのエピソードから、
なつかしく思い当たることの連続で読みました。


 本書では路上生活者の三畳の家、
蚤の市のシートの上、
駐車場の車の上にありとあらゆる植木鉢を並べる隙間芸術、
折りたたみハウスである宝くじ売り場、
ギターをくりぬいて中にミニチュアを作りこむ人、
豆本作家など、
さまざまな「身体が生み出す空間」が取材されています。
面白すぎる「コンパクト」志向。

 著者は建築家でもあるので、
人間の周辺には二種類の空間があり、
ひとつは「設計して作られた空間」(座標的な空間)、
もうひとつは「体、
頭を積極的に動かすことによってつかみ取って作り出す、
感覚的な空間・体の延長線上にある見えない空間」があるのだと書いています。


 それは生物としての縄張りであるとともに、
人間の思考や芸術を生み出す「空間」でもあるのではないか。
ということで、
江戸川乱歩の「パノラマ島奇談」や佐藤春夫の「美しき町」など、
空間を扱った小説を次々に読みあさって、
それらを絵にしたりもしています。


 現在、
著者はむしろ小説家として、
こうした身体的空間体験を探りとっていますが、
その原点として、
具体的取材に基づいたこのレポートは、
著者が得たインスピレーションの源泉でもあるようです。


 ひとはなぜ、
ドールハウスやミニチュアを作るのか。
ひところ自分はその問いに取り憑かれていましたが、
それに対しても独自の答えを得られた気がします。
「コンパクト」という言葉で著者が表現しているものは、
「自分そのものであるような空間」すなわち「もっとも幸福な空間」探しであるように思います。


 読後、
忘れていたものを確実に思い出したという、
何とも言えない充足感がありました。
TOKYO一坪遺産 (集英社文庫)

その他の感想

注目すべき期待のアーティスト!
世界一掃除好きな国民
家庭用に有効な利用の仕方の例
不親切な点が多い
持ってた
P.18 気を付けたいトン死の筋
メリークリスマスミスターローレンスを弾くならこれしかない。
PS4で使用
全てにおいて大満足【追記あり】
聖書入門には最適。絵もきれいでうまいし、重要エピソードもよくまとまっている。
部屋の隙間を埋めるのに
とっても着やすかったです。
買って損はありません。
安くなれば買う
見栄えの良いデザイン
甲高
神々の使者 ヤクザ天狗見参!
英文パターンに興味のある方!是非オススメ!
寒い時期のおうち遊びに最適
基本はこれ
それなりに使いやすいです。
完全ではありませんが
目新しさは無いが、洗練されている
Not yet最初で最後のオリジナルメンバーでのアルバム!!
想定の範囲外。
安くて良い商品です
クラフトパンチを購入して!!
とにかく安くてよい!
色はかわいい が、機能は普通。
戻る