web版・書籍版にはない追加演出要素が盛りだくさん

このコミカライズは話数を重ねるごとに進化している、
というのがよく解る３巻目です。

（最近、
書籍版だけでなくweb版も読みましたので比較済みです）
というのも、
ストーリーの本筋は全く変わっていないのに、
web版・書籍版（以下、
原作）にはない演出要素が非常に多く入っています。

以下の文章には、
ネタバレ要素を多めに書きますので、
原作版を既に読まれている方以外はご注意ください。


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原作だとあっさり気味だった決着を、
ジャンプ漫画バリの熱い展開に仕立てた上に、
感動に見せかけたギャグネタにまで繋げてみせる。

副団長と青のクズさ加減はマシマシになり、
イマイチ頼り甲斐がなかった苦労人のギルマスがちゃんと組織の上に立つ人になっている。

何より、
表紙にもなっている鬼子母神さん、
あなたそんなキャラでしたっけ（笑）というハッちゃけぷりは、
原作を知っていると爆笑モノかと思いますが、
同時にこのキャラならありえると納得できるだけのノリと勢いは絶妙です。


また、
個人的に更に良かった点が二つ。

一つは、
副団長の追い払い方が、
ギルマスの無理筋じゃないかと思っていた強引な理屈と展開から、
フラン・師匠の天然煽りからの咄嗟の機転という形に変更され、
これがスキルの有用性の説明にもなっていた点。

もう一つが、
フランが初めて〝ヤル〟エピソードについて。

原作版ではただの雑魚掃除とスキル解説回でしかない上、
フランも師匠もドライに割り切り過ぎていたのが、
今は力を得ていても元々は弱い奴隷少女でしか無かったフランが師匠の絆で決意と〝覚悟〟を決める、
成長エピソードへと昇華されていた点。


かように、
めちゃめちゃベタ褒めしておりますが、
これまでシリーズを読んで来られた方には安心して楽しめる内容で間違いはないかと思います。

また、
もし転剣がアニメ化する事があれば、
この漫画版の忠実再現で是非ともお願いしたい所です。