やっぱり「岩波文庫」版がいい

著者の吉野源三郎さんは、
岩波書店に長年勤め、
岩波新書の立ち上げ、
雑誌「世界」の立ち上げなど、
尽力した人です。

なので、
本作が名作であればこそ、
岩波書店で買ってあげたいと思います。


書店もそれは分かっているでしょうに、
岩波書店の本は買切る必要があるからと、

マガジンハウスのこの本ばかりを並べていて、
悲しい気持ちになります。

利益はもちろん大切ですが、
目先ばかり追って仁義を欠く結果が、
いまの書店業界なのでしょうか。


マンガ『君たちはどう生きるか』は、
「マンガにして読みやすくした」点で価値があると思いますので、

これはマガジンハウスが大手を振って手柄を得ていいことだと思います。


けれど書籍版は、
これまで長年この本のファンを育ててきた岩波書店の功績を無視して、

マガジンハウスが成果だけかっさらっていっていいのか、
疑問を呈したいと思うのです。