安定して面白かったです。

聖王国視点からもきちんと描写されていますので、
そこに感情移入するとどれだけ絶望的な状況下なのかが良く分かります。

しかし一転、
アインズorナザリック視点になると、
ただの茶番劇（笑）
このギャップの激しさが、
シリアスとギャグを絶妙に混ざり合わせて面白さを出しています。

例えばこれが、
茶番劇抜きにしますと、
最初から最後までヤルダバオトという強大な敵に絶望する話が最初から最後まで続いて、
読者は緊張感に慣れてしまって飽きが来てしまうと思います。

しかし、
最初から全部やらせと分かっていて、
尚且つアインズがおっちょこちょいで「これから先どうすればいいんだよ」とか言いだす始末で、
周囲の評価と本当の正体がまるっきり正反対で、
飽きさせず面白い。


今回はナザリック勢は殆ど出ず、
主にアインズがずっと登場しているので、
アインズが好きな人には割と楽しめるかもしれません。


ーーーここから先ネタバレ注意ですーーー

ネタバレというほどのもん書く訳でもないんですが、
ネイアが他の守護者同様、
アインズが適当にやっていることを、
色々と過大解釈しすぎて、
どんどん尊敬していっている現状で、
割と私もネイアが好きなんですが……、

最後の最後でやっぱり鈍感なアインズは、
あれなことを部下に命令したので…、
出来れば幸せになってもらいたいと切に願っています。

カルカが一番可哀想だと思った作品でした。