芯は強くてほっこり。シャロやんの提示する「私自身」は、いい感じに出せてると思う。

シャロやん＝シャーロット・ケイト・フォックスさんの、
歌手として日本での最初のアルバムは、
「このアルバムを通して“私自身”を表現したい」という思いを持ち、
『マッサン』撮影終了後も多忙を極める日々の中、
プロデュースを務めたKishi Bashiさんのもとにオリジナルの楽曲を23曲も作ってきた（！）という、
そんなシャロやんの思いが伝わるような、
いい感じのアルバムに仕上がっていると思う。

時に日本語のコトバも織り交ぜつつ、
英語によるシャロやん自作（共作）のオリジナルは６曲。

この中で特に興味深いのは、
“『マッサン』のエリー”として生きた日々の中で、
（控えめな書き方をすると）好意的ではない記事や書き込み等を見たり聞いたり知らされたりして、
思わず消えてなくなってしまいたいような感情を抱いたことから歌詞が生まれたという、
美しい“Confetti”だろうか。

エリーとして生きた、
日本での日々の中、
ネットサーフィンで見つけ、
魅せられたという沖縄の唄も２曲カヴァー。

「十九の春」は、
厳密には沖縄生まれではないのだが、
内地から持ち込まれ、
沖縄で育ち、
花開いた楽曲と言えるだろう。
シャロやんは、
バタやんこと故・田端義夫さんのものとは異なる、
黒川修司さんが補作した歌詞でレコーディングしている（黒川さんの「十九の春」のMP3はこちら）。

もともと宮古民謡である「かぬしゃがまよ～春の島～」は、
我如古より子さんによるヴァージョンのカヴァー、
ということになるだろうか（吉川忠英さんとの共演である、
我如古より子さんの「かぬしゃがまよ～春の島～」のMP3はこちら）。