ログホライズン外伝の１つ

本来のMMORPGは自分が操作するキャラクターへの「なりきり」と「成長」が楽しみの１つですが、

ゲームに閉じ込められた時点で「なりきり」は達成してしまうし「成長」をメインに据えると長編になってしまう。

そのためかノベルのほとんどが「主人公無双」と呼ばれる俺最強！状態のバトルストーリーが多いのでは？と感じます。

この作品は昨今流行の「MMORPG閉じ込められ系」ノベルである「ログホライズン」の外伝ですが、

昨年ラノベ界を席巻した「ソードアートオンライン」とは若干毛色の違う作品がログホライズンの特徴。

バトルはバトルでも頭脳戦、
最終的に「現実世界へ帰る手段」を探すため生きる事、
世界をより活かす事を目指し奮戦する元ゲームプレイヤー達の物語。


この作品はそんなログホライズン登場人物の１人である「ソウジロウ＝セタ」を主人公に据え、
原作の流れを別方面から描き出している。

ソウジロウ自体、
原作本編でも主要人物の一人と呼べる存在であるし、

漫画で描かれている物語は原作と時間軸は同じ（原作でカットされている部分を別視点から補完）なので、
漫画→原作でも違和感なく読めると思います。

原作（書籍）も６巻が発売され物語上でこの漫画の主役達であるギルド「西風の旅団」のメンバーも本編に絡んでくるシーンもあり、

より原作と外伝の距離が縮まった感があります。

基本的に外伝であるため原作既読者向けの内容（世界観や背景説明の省略具合）となっているが、
２０１３年秋に原作アニメ化が決定しているため
SAO（ソードアートオンライン）で獲得したMMORPG系ノベルのファンへ向けてならオススメしやすい作品だと思います。


原作著者である橙乃ままれ氏が書いている別作品の「まおゆう」人気もあり、
漫画化、
さらにはこの作品以外にも外伝複数発売、
そしてアニメ化と
「ログホライズン」という作品がもっと広く世間に知られる日も近そうですね。

この作品は原作イラスト担当の「ハラカズヒロ」氏のイメージを損なわず描かれているので原作ファンも受け入れやすいと思います。