一定の有益な視点を提供する書だと思いますが、議論の歴史的一般化がややきつめな印象を受けます
本書は、
様々な歴史的事例をレビューし、
持続的な経済成長の必要条件は「包括的制度」であると説きます。
裏を返せば、
持続的な経済成長に失敗した国家は、
既得権層から富を奪う可能性のある技術革新を阻害する「収奪的制度」が選択されていたり、
「包括的制度」の持続を担保する中央集権化に(ソマリアのように)失敗しているということになります。
また、
「包括的」「収奪的」いずれの制度が選択されるのかという点については、
名誉革命・明治維新・フランス革命のような歴史的偶然(経路依存性)に左右されるとされます。

経済成長の条件を考える上で、
本書が指摘する視点は一定の有益性を持つと思います。
この種の議論でクローズアップされがちな政治的指導者の資質論・地理的決定論・文化的決定論を排し、
最近の経済学の重要な一角を占める制度の経済学のフレームワークで一貫した論旨は分かり易いと思います。


ただし、
本書の立論は前近代まで含めた歴史の議論としては、
やや一般化の度合いがきつめであるように見受けました。
「包括的」「収奪的」制度の峻別はかなり曖昧(江戸時代の日本やオスマン帝国は「収奪的」なのか?)です。
また、
持続的経済成長の失敗を全て収奪的制度(包括的制度の欠如)に帰する議論は、
歴史的な見方であるとは言いにくいと思います。
イギリスの持続的経済成長が1688年の名誉革命から現在まで継続しているとしても、
325年の歴史です。
著者が「収奪的制度であった」とするローマ帝国、
オスマン帝国、
宋・元・明・清、
戦国〜江戸期の日本などでも、
それ以上の期間に渡って(近代経済成長の様ではないにしろ)経済成長があった可能性は否定できないでしょう。
歴史解釈という点においても、
本書の視点(ex.ローマ帝国衰退の原因が共和制から所謂帝政への移行にあった)には疑問符が付く箇所が散見されます。


本書の分析は、
“創造的破壊”が決定的な重要性を持つようになった近代経済成長以降の時代に適用範囲を絞るべきであったのではないでしょうか。
この種の「大きな」歴史の話をするには、
エイミー・チュア『最強国の条件』が提示したような緩い枠組(各時代の最強国家は、
その時代で相対的に最も「寛容」であった)にしておいた方が良いのかも知れません。
国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源

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