荒々しくも、夢と活気に溢れた大海

とにかく音響がすばらしいです。
これは映画館で見たかったなーと痛感。
荒れる波音や大砲の爆発音、
船上で人と人とがぶつかり合う音が凄い。
整った音響設備の中で見れば、
それはとてつもない臨場感を味わえるでしょう。

ラッセル・クロウが出演を引き受ける基準は、
脚本を読んで“鳥肌”が立ったかどうかだそうです。
この映画でも彼の力強い眼差しが印象的で、
多くのクルー達をまとめる艦長役を存在感たっぷりに演じています。
有無を言わせぬ迫力はさすが。
その親友である軍医を演じるポール・ベタニーも、
ラッセルとは好対照の抑えた演技が光っています。

士官候補生のブレイクニーを初め、
若い少年達の活躍もドラマを盛り上げる上で一役買っています。
ただ登場人物が多いので、
序盤にそれぞれの名前を覚えておかないと後で混乱してしまうかも。

艦船の造形も厚みがあって、
美しいです。
夕日に染まる海を、
白帆をたなびかせながら進む姿は鳥肌もの。
ラストも決着をつけて終わるのではなく、
活気溢れる冒険がまだまだ続くことを予感させて良かったです。

ホームシアターが自宅にある方がうらやましいです！