洗練、進化した女王蜂の音

前作のアルバム「奇麗」から感じていましたが、
インディーズの少しノイジーで多彩で華やか、
ビジュアルイメージに違わぬ『派手』な音楽が格段に進化していると思います。


一曲目の「スリラ」はメロディアスで妖艶。
チャイナな雰囲気を出しているのに女王蜂の紹介をされているような個性溢れる曲。

三曲目の「ギラギラ」は今までの代表曲に並ぶようなアップテンポの激しいロックナンバー。

五曲目の「空中戦」は切ない歌声から入りながらも力強く、
優しく歌いあげられる変則的なバラード。

二・四曲目の「売旬」はそれぞれ男女パートをアヴちゃん以外が歌うバージョン。
男女の掛け合いになる曲だからこそバージョン違いもとても新鮮で、
一曲ずつ異なる男女像・世界観を楽しめます。

どれも女王蜂の多種多様な曲の中から大まかに特徴を切り取って、
色濃く抽出したように個性を表しています。

以前よりも綺麗で聴きやすくて、
それなのに心が躍る。
身体が揺れる。
頭の中に鮮明に残るのです。


正直、
個人的には女王蜂は人に薦めるものではなくひとりで楽しむことしかしませんでした。

でも最近の曲は「バンド音楽に興味が無い人でも薦められる、
薦めたい」と思うのです。

間違いなく名盤です。