“孤高の存在”として己が人生を完成へと導いていくには、内なる情熱と外なる冷静の兼ね合いが必要である。

『革命』で、
黒木渚が人生における“絶対君主制”を施行することを堂々と宣言したのに対して、
この曲では、
“望みひとつ自分ひとり”たる“孤高の存在”としての具体的な闘いの日々を表現しているように感じられました。

つまり、
この曲は、
『革命』の実践編とでも言えるのではないでしょうか。


“嘘をついてついてついてつきまくれ
染まらない何かが本物だ”

“信じる事など止めてしまえよ 半端に傷つくくらいなら”

“ギラッとした本性を吐き出したくて爆音
ズバッと撃ち抜いてみる
くらってしまった一撃にストップしていた人生
奪ってゆくつもりで やっと分かってゆく
体ひとつ女ひとり 虎視眈々と淡々と
望みひとつ自分ひとり 虎視眈々と坦々と”

疾走感溢れ、
『革命』同様、
聴く人を勇気づけるエネルギッシュな楽曲であるのにも関わらず、
「淡々と」、
「坦々と」という静なる表現をしてあるのが興味深いです。

おそらくは、
“体ひとつ女ひとり”、
滾るような情熱を内に秘めつつも、
決して冷静さを失わずということなのでしょう。

重心が定まり腹が決まったのなら、
二度とぶれたり迷ったりせず、
平然と、
淡々と、
我が道を進んでいくのみ、
という彼女の覚悟のほどが、
このフレーズで表現されているのではないでしょうか。