使い勝手は良好なれど細部のアラで損をする

1万円を切るフレームタイプ（開口部が金属で囲われている）のキャリーケースとしては
非常に使い勝手の良い寸法構成。

また、
胴回りが太く縦方向が短いため長尺物を格納するには適さないものの
開口時における両面内部の深さ(=胴回りの太さからくる容積)は、

一般的な寸法で同容量(およそ90L)キャリーケースのそれと比較し体感的に勝る使い勝手。


初めての海外旅行においても十分な耐久性・強度を確保しており、

内容物の破損や変形による開口・再格納の不具は確認できなかった。

このため、
キャリーケースとしては非常に優秀な機能を有していると判断する。


しかしながらその一方でキャスター取付けが甘く
回転軸が4輪全てグラ付いたまま取付けられており、

このため路面に設置させた状態での回転や方向転換などで若干のストレスを感じた。

内容物が何もないほぼ無荷重状態での使用ならばこの引っ掛かりは無いが
ある一定の重量(30kg弱の内容物)を格納した状態では顕著になり、

方向転換時には強引に引っ張るつもりで取り扱うような感覚に陥る。

よって、
移動時にはそれなりの不快感が常に付きまとう点については
安物ということで相応の了承はしておくべきだろう。


なお、
このキャスターの修復を試みようとしたが
キャリーケースをある程度分解する必要があると判明したため、

直近にある次回の海外出張もこの状態で使用することとなってしまった。

キャスターそのものも市販品では無い形状であるため容易な交換・修復も難しいとみた。


空港までの移動や空港から目的地の移動で徒歩や公共交通機関を使用する場合には
もう少し予算を割いてでもきちんとした物を選択した方が道中の不快感を軽減できる。

その逆に車などでほぼキャリーケースを滑走させないのであれば
非常に強力でコストパフォーマンスに優れる相棒となることは間違いない。