見て損はありません！

オールスターキャストと言っていいと思うのですが、
全体的にはかなり小粒な映画という印象を受けます。
アンディ・ガルシアが好演するギャングの組織を中心として、
４つのストーリーがリンクするという内容なのですが、
タランティーノ映画のようにねっちょりとからんでいる訳でなく、
連作小説のように結構お上品な構成になってます。
まぁ暴力模写もありますし、
ユーモア・アイロニー・ＳＦ・劇画のような浪花節ありで何でもぶちこんではあるのですが、
味付けはかなりあっさりしています。
それぞれバラエティーに富むエピソードの数々ですから、
お気に入りの話というのが見ている人によって違うとは思いますし、
それがさらっとつながった時の見ている快感というのも確かにあるんですけど。
私の場合は、
女性トップスターが自分のマネージメントがギャングに変わっただけで逃げ回らなければいけないというスチュエーションは、
スターとしての葛藤が然程描かれてなかったため、
そんなもんかなぁ？とちょっと話にのめり込めなかったりしました。
あとギャングも含め皆まっすぐに突っ走っているので、
裏社会の話なのに妙に爽やか。
これがこの映画を大好きになるか、
私のように“ロクデナシが出てこないなぁ”と物足りなく思うか意見が分かれるところかも知れませんね。
ただ面白いのは確かですし、
劇場未公開映画としてはかなりお勧めであることは間違いありません。