人と神人の「共存」の物語、堂々完結

第一巻の「都忘れ編」から第二巻「一人静編」に続く最終巻「雪月花編」です。

「おおかみかくし」の世界を原作ゲームともTVアニメとも違う方式で綴りきった名作となっております。

この巻だけでも物語の全容を掴むことは可能となっていますが、
一巻「都わすれ編」二巻「一人静編」を通したからこその感動があります。

よって、
前作二巻分も読了することをお薦めします。


一巻での「摘花五十鈴」の物語、
二巻の「櫛名田眠」の物語、
それらを経験した主人公「九澄博士」、
全てが繋がり、
今巻をもって一つの作品となっております。

櫛名田眠や嫦娥町はもちろん、
おおかみかくしにおける黒幕ともいえるある人物の細かい描写や、
神人のたどる運命やそれに対する主人公の解答、

それらがついに体現される、
心震わせる場面もあります。
（おおかみかくしにおけるテーマ「共生」を表している最終巻ともいえます）

自信をもって星５つ付けることができる、
「名作」だと思いますので、
興味をもった方、
「おおかみかくし」が好きな方々には是非読んでいただきたいと思っております。


櫛名田眠や主人公、
九澄博士の辿り着いた結末とは……