分量が多く、カラー印刷で、日英解説付き

湯本豪一という人が集めた日本の昔の妖怪を描いた絵や彫刻や根付や印籠などを紹介した本。
絵馬や羽織や妖怪ポチ袋やかるたなどもある。
ムック本サイズで、
カラー印刷。
数多くの作品が紹介されている。
また、
作品紹介はすべて日本語と英語の併記になっている。


傘妖怪や琵琶妖怪

月岡芳年や歌川豊国といった有名な絵師の作品もあるが、
無名もしくは誰だかよくわからない作品も多くある。
また、
絵として、
これはうまい、
というものもあれば、
さほどでもないものもある。
ただ、
全体を通してはっきり言えるのは、
日本人は古くから妖怪好きであり、
需要があったんだな、
ということ。
物語形式になっているものもある。
現代人が、
SFやホラーを楽しむ感じで、
昔の人たちもこういう形で想像を膨らませて楽しんでいたのだろう。
中には奇想天外な妖怪もあって、
ちょっと可笑しい。


廃仏毀釈で廃寺となった玉光山威徳院にあったという妖怪立像36体と妖怪座像100体はとても目を引く。
初公開だという謎の「人面草子」のキャラクターも面白い。


湯本豪一コレクションは約3000点あって、
2018年に広島の三次に美術館が開館すると最後に書かれてある。