シンプルで遊びやすい、初心者向けのシステム。

このTRPGは、
説明書きから想像されるとおり「ドラマ性」にメインテーマを置いたシステムです。

そう書くと「ロールプレイ重視か」「ロールプレイ苦手だから敷居高い」と思われるかもしれませんが、
そうでもありません。


なぜならこのゲーム、
システム的には「ロールプレイの介在する余地がない」からです。

ストイックなまでにそういった、
いわば「手心」を排除しており。

例えば主君に対してどれだけ熱い弁舌をもって語りかけようとも、
最終的に主君の心を決めるのは厳然たる「判定時のダイス目」です。


そうなると「じゃあロールプレイなんか意味ないじゃん！」と思うかもしれません。

が、
コレについては世界観にノること。
つまり「騎士であること」を自覚することで道がひらけます。


自身の考えを主君に伝え、
たとえその思いが及ばなかったとしても「それが主の意思ならば」と受け入れる。

むしろ意見が通らなかったときこそが「騎士らしさ」が試される。

ロールプレイ能力がもっとも光る部分ではないかと思います。

ルールブックのリプレイは、
この点で色々参考になります。


そして、
ロールプレイが苦手なら淡々とダイスをふって進めるも良し。

ゲームシステムはシンプルですがしっかりと仕上がっているため、
極端なことを言えばGMが淡々と場面情景と選択肢を読み上げ、
コマンドを選択していくボードゲームのように進めても遊べるでしょう。

（これは本当に極端な例ですけども）

また、
ゲーム中には必ず各プレイヤーが主となるシーンが均等に回ってくるため、
喋るのが得意なプレイヤーがずっと目立ち続ける、
という事もありません。

シナリオの構成は単純でシステマチックなため、
初心者GMでも進行に苦労することはないでしょう。


一回のプレイ時間も、
キャラ作成からはじめてルール確認しながらの初プレイでも４～６時間前後。
ルールを飲み込んでいれば３時間程度で終了する、
とお手軽です。

TRPGはやったことあるけどGM経験はない、
という人の初GMにもちょうどいいシステムではないでしょうか。