著者独自の仮説を含めて描かれる古代東アジアの社会と墓制
 本書が主に扱っているのは、
紀元前1世紀から紀元後4世紀の時代。
副題に「東アジアのなかの日本」とあるように、
中国や朝鮮半島からの影響に重点を置きながら前方後円墳出現という画期の意義等について考察を加えている。


 第一章「前方後円墳とは何か」では、
改めて前方後円墳出現までの墓制の変遷や大陸諸国との交流の流れを述べているが、
考古学そのものの研究の流れやそれを踏まえた最近の学説なども詳しく説明されており、
とても分かりやすい記述となっている。


 第二章以降は、
中国や朝鮮半島諸国の墓制の変遷や、
日本(倭)との交流について述べられているが、
中国などの墓について系統的に述べられた本をこれまで読んだことがなかったので非常に興味深い内容であった。
また、
近隣諸国における発掘調査によって最近目覚ましい成果が得られていることにも少し驚かされた。
また、
他の国々と比較することで、
倭と他国の墓制との共通点、
相違点もよく理解できた。
交流については、
墓や古墳の副葬品を中心に様々な事物の動きを追うことで、
考古学者が古代の地域間のつながりをどのように解明していくのか、
その手法に興味が持てた。


 全体としては、
現在学会でほぼ共通認識が持たれていると思われる古代の姿が描かれているが、
倭における巨大な前方後円墳の出現は、
むしろ中国大陸で後漢が滅亡したことによる規制の緩みによる、
など著者独自の説なども含まれていてその点でも最後まで興味深く読めた。
また、
古墳に副葬されている銅鏡については、
これまで漢などからの下賜品という認識しかなかったが、
楽浪郡の市場などで貨幣を用いて購入した可能性が述べられており特に印象に残った。


 古墳をテーマにした本はそれこそ山ほどあり、
タイトルだけ見るとまたか、
という印象を受けるが、
東アジアという広い視点で倭の墓制や古墳の特徴とその背景を明らかにしており、
大変面白く有用な本であると感じられた。
古墳の古代史: 東アジアのなかの日本 (ちくま新書)

その他の感想

大きさには満足
はじめての指スケ
やっぱりきれい
英語学習者は読むべき。
よい商品です
わかりやすい、けど・・
インドの実情を知るには最適な1冊
やはりかっこわるいかな(笑)
ベイズモデルの最初の1歩に最適
中身が違います
時価394円の延長ケーブルの真価
永遠のクリスマスソング
次の作品で決まる。
身近なもので美しい物を創作する
長く続いてほしい部室モノ
合格点かなぁ〜!
分かっているようで全然知らなかったアジアの懐深さ
ニンジャより畏ろしいフェアリー降臨。備えよう。
注意、薄黄色いです。
Tバックが入っていました。
無農薬、かつ、しっかりと発芽する優秀な商品!
リメイクしました
外見はいいんだけど…
持ち歩きたいデス
まぁOK
区分け、質感ともに好評!
血沸き肉躍る19巻
面白かった
期待しすぎてはダメ。
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