一人でも多くの若い世代の方に観て頂きたいです

【１．前説】
私は２００９年に原作本を読み、
本劇場版は２度、
観に行きました。

私はまた、
戦後２０年以上経過した時代に生まれたものの、
昭和史に小学生の頃から普通以上に興味を持ち、

実際に戦争体験を持った多くの方々（恐らく５０人は超えています）にお話を伺った体験が有ります。

その中には実際にラバウル航空隊に居た方、
元特攻隊員（特攻要員）の方にもお話を伺う機会が有りました。


その後、
実際に鹿屋基地航空隊(現・海上自衛隊鹿屋基地)や、
知覧特攻記念館(２回行きました)は勿論、

山口県の回天(人間魚雷)基地跡や、
広島・長崎、
沖縄各地、
対して靖国神社にも足を運び、
その眼で見て且つ当時を知る人にお話を伺い
「事実を知る事はなんと時間を要し、
しかし価値の有る事か」と思いました。


特攻隊員(要員の方も)が最後を過ごした「三角兵舎」を初めて見た時は、
「国の為に死ぬ人たちが過ごすには、
あまりに粗末過ぎて」
感情がまとまらず、
ただただ立ち尽くし、
涙するだけでした。


そんな私ですが、
原作「永遠の０」の読後の感想は、
太平洋戦争を「海軍・零戦搭乗員」の目線で見た、
非常に
良くできている物語だな、
と感心しましたし、
涙も流れました。

原作（わけても著者の発言癖）に関して批判される方が居らっしゃる事は承知していますし、
その批判する理由も「理解出来ない」
とは言いません（著者の要らざる発言で、
せっかくの小説「永遠の０」の価値まで下がってしまうのでは、
と懸念しています）。


しかし「一個の小説作品として」、
２１世紀こんにちの若い世代の方々が、
現在に軸足を置きながらも、
「あの戦争」を十分に理解出来る、

「非常に感情移入しやすい一つの物語を構築した」という点では、
敗戦から約７０年経過した現在、

この「永遠の０」以上に上手く伝えている方法・作品がここ２０年で有っただろうか？と強く思うのです。


特攻に殉じた若者の「至誠の姿」だけでなく、
「特攻を無責任に命じた側」もキチンと描かれていますから。