逆張り不動産投資家のための本

　不動産投資のプロの方が書いた一般向けの本です。
「不動産バブル崩壊」というタイトルに惹かれて読みました。


　不動産の「理論価格」と「実勢価格」を比べて、
市場の状況を判断。
今の不動産バブルの崩壊は近いと予想されています。


　不動産価格は銀行の融資姿勢に連動しているとの指摘は非常に正確です。


　将来の金融引き締め（銀行の融資厳格化）を契機に不動産市況が崩れるという予測も納得感があります。

　
　０７年の不動産プチバブルが崩れたのは、
不動産ファンドに金融庁がメスを入れたのがきっかけになりました。

　その後、
銀行が不動産融資に慎重なり、
０８年のリーマン・ショックを迎えます。


　リーマン級の激震が数年内に来るとは思えませんが、
銀行の融資姿勢の厳格化が不動産市況の調整を招くのは不可避でしょう。


　問題はそれがいつ来るのか、
影響はどの程度なのか、
です。

　欲を言えば、
どの程度のハードランディングになるのかを書き込んでいただきたかったです。


　「買い場」に備えて、
資金を温存・拡充せよというメッセージはいいですねえ。

　読者を冷静にしてくれます。