インデックスファンドを切り捨てている理由が薄弱

著者の言う、
アクティブファンドの中にもいいものはあるというのは確かだろうが、
それを素人が選ぶのは至難の業。

ここで薦めている10本が「良いアクティブ」であるとしても、
その選定条件のひとつが「3年間の運用実績」というのはいかにも短期間過ぎる。
これらの商品が今後も好調とは必ずしも言えないだろう。
選定条件に信託報酬の多寡を入れていないのもちょっとズルい。


2011～2014年のアベノミクスのおかげで、
近年だけをみると日本株が好調なのは自明の理。
結果としてお薦め10本のうち、
日本株連動が過半であるのはいただけない。

少なくとも「良いアクティブ」と「良いインデックス」を比較して、
どの程度アクティブの方が優れているかを記さないと根拠が薄弱と思う。
10年単位で見た場合、
ここで挙げられている商品と同等の成績のインデックスはたくさんある。


結局、
著者の立場として「証券会社が儲かる、
信託報酬の高いアクティブファンド」の薦め本に過ぎない。
仕方がないこととは思うが、
参考になる記述も多いだけに残念。