本質的な内容が書かれた良書

自称コンサルタントや中間省略業者に対する警鐘から始まり、
ビジネスとしてどのように不動産投資を考えるべきかについて執筆されています。

シミュレーション含め自身で実施することが自己責任であり、
人任せで利益を大きく享受することはあり得ないとの展開にすごく共感を覚えました。

また、
アパートローンを利用したオーバーローンスキームの負債の大きさについても、
詳述しています。
オーバーローンを進める業者、
有名投資家さんもいらっしゃる中、
それを享受すると、
どういう状態でスタートするのかという話はこれから始められる方には参考になるかと思います。
（しかし、
このスキームを使用しないと参入できない人もいるのはわかります。
）

続けて、
法人乱立スキームのようなもので、
セミリタイアするまでの道のりと、
自己資金を入れ積み上げ式で投資を進める方法では、
倍近く投資総額が異なることなど、
今の市況や問題に対する問題提起としては非常に面白い内容だと思います。


他に物件タイプ別に見た①都市部中古RC、
②地方中古RC,③都市部新築木造、
④地方築古RCの分類がされており、
投資スタイルに応じた物件選択のヒントやポートフォリオ戦略についての記載もあり、
参考になりました。


総じて、
上記のように、
本質的な内容が書かれており、
良書だと思います。

一つ気になるのが、
土地値築古木造投資は、
資産性重視とありました。
本件、
近年取り組みやすくなりCFもでること、
減価償却による節税目的で一定の買い手が見つかることもあると思うのですが、
著者はどのように考えていらっしゃるのか、
少し気になるところではあります。