入門書としての実用性は少ないが言語を知るきっかけとしてはよい本

同人誌等でも時々あるネタ「プログラミング言語いろいろ」を体裁よくまとめた感じの本。
ただ同人誌と違ってBrainf*ck系の亜種(KemuriやHQ9+など)を並べて数を稼いだりはせず実用性のある言語がほとんどを占めている。

プログラミング例がハノイの塔のみ(しかも「中略」が多い)なのでコードを実際に動かして言語の特徴を肌で知るのは難しいだろう。

Wikipediaで調べました、
というのではなく一応実際に使ってみてある程度理解して書かれている。

例えば各言語の紹介でその言語が持っているビルドツール(ClojureならLeiningen, RustならCargoなど)や、
言語の特徴的なキーワードをちゃんと押さえている。
またElixir, Kotlin, Julia, TypeScriptといった新しめ、
かつそれなりに流行るかもしれなさそうな言語を選んでいるところも好感度が高い。

ちょうど「四季の草花」的な小図鑑を想像すればよい。
あの手の本で大学で習うような詳しい生物学的分類や栽培法を知ろうとする人はいないはず。
花の名前や特徴を知って園芸店で買って自分ちで植えてみようかな？と思う、
あの感覚です。