雄大なアメリカ大陸の自然が主役のデッキ

著者は、
チェロキー族の血筋を引くデニス・リン氏。

ネイティヴアメリカンの文化に強く根ざしたデッキかと予想していましたが、
カード写真の美しさもあって、
予想より取っ付きやすいデッキでした。
著者自身も冒頭で、
特定の部族と関係するものでは無い、
と述べています。


解説書は、
札1枚につき見開き2ページで、
「カードの意味 」、
「ネイティブスピリットがあなたに知ってほしいこと」というアドバイス欄、
そして「ネイティブスピリットへの旅」として行うべきワークの欄となっています。

リーディングの前に、
高原にある石のメディスンホイールのにいると想像するなど、
ネイティブ文化らしくて良いですね。


カードの構成は、
メディスンマン(ウーマン)、
パイプ、
ドラム、
馬、
聖なる山等、
アメリカ先住民族文化特有の、
人物、
事物、
ゆかりの深い動物そして自然で構成されていますが、
いずれも雄大な自然を背景としています。
自然そのものが主役のようなカードなので、
日本人にも親しみやすい印象です。

彼方に地平線が広がるアメリカ大陸の自然を、
夕日や朝日が照らす光景は雄壮です。
山も水も雪も星も清らか。
色調も良くコントロールされており、
皆が好感を持ちやすい美しい写真だと思います。


なお、
内容に直接関わることでは有りませんが、
若干の使い難さが２つ有りました。
一つは、
カード下部に表記されているカード名称の文字が大きすぎて、
やや写真の邪魔になっている事。
もう一つは、
解説書において、
カードの名称が日本語ではなく「スマッジング」「トーキングスティック」など片仮名に移しているだけ(文章中では意味が記されていますが)の部分があり、
分かりにくかった点です。
この辺りは、
ひょっとしたら日本語訳が確立されておらず、
敢えて片仮名とする判断なのかも知れませんが、
スマッジングの儀式と言われても、
魔術等に関する知識の無い者にはピンとこないので、
併記でも良いので日本語訳のタイトルが欲しかったです。