四人の 演技と設定に難、女優さんは上手いが…

まず、
キャラクター設定が不味すぎる。
俳優が大根役者なら、
もっと別の設定にすべきだったろう。
特に難しいジフ役の俳優は、
元大統領の孫で音楽の天才という設定であり、
こんな異常な存を高校生くらいの普通の人に演じさせるのは酷だったろう。
バイオリンの持ち方がなってない、
ハーモニカが吹けていない。
主役共々乗馬もだめ。
一ヶ月くらい必死で練習すればできるのに、
その努力を監督は要求していないのだろう。
陶芸家の親子も酷い。
あんなチャラチャラした格好で土をいじれるわけがない。
衣装さんは何を考えているのか。
スキーも滑れない。
英語も帰国子女の癖に発音がだめ。
主役もまともなスーツを着こなせないから、
彼女と天秤にかけるビジネスの重要性が伝わらず、
全てが軽く上滑りになってしまう。
というか、
このドラマを通じて思っていたのは、
なぜ皆あんな変な服ばかり着せられているのかという点だった…。
それとも韓国ではあれが威厳とか権力とかをイメージさせるのでしょうか。
歌舞伎町のホストとかキャバ孃みたいなんですが…。

それと、
ものすごく気になったのが、
俳優陣全員が手の演技ができないから、
常にポケットに突っ込んでいるか、
何かを殴るか投げるか、
女優さんの肩を抱くか、
顔のアップの連続で誤魔化すか、
しかできていない点でした。
なぜ演出家は演技を教えないのだろう。
せっかく男前の俳優さんたちを集めたのだから、
ここで鍛えれば韓国演劇界は将来伸びてくるのに、
当人たちにも出演して何か得るものがあったのだろうか？本当にもったいないドラマになっている。

ストーリーの展開は後半になると一気に非合理な粗が出てくるため、
出演者みなが演技しにくい。
主役の二人の会話のシーンだけは安心して見ていられるが、
それ以外になると監督と脚本が俳優陣の努力を潰している。
パスポートなしで海外に飛ぶのもあり得ない。
そういうあり得ないシーンの連続で疲れてくる。

いじめっ子役をやっていた女優さんが最終回直前に自殺されたそうだけれども、
酷い脚本がまかり通ることへの抗議のようにも感じる。

とにかく主役以外の登場人物の行動の理由が掘り下げられていないのが残念。
今まで韓流ドラマではチャングムと馬医とナンとかスキャンダルとを見たけれども、
このドラマは製作側と俳優陣に、
もっとも努力不足な印象を受けるドラマだった。